
2021年7月27日、カンカン照りの真夏まっさかり。風も心地よくなってきた夕刻18時に、1年後に起業すると意気込む17名の精鋭たちが集いました。
いよいよ「コッコデショ!」が始まります。
これから約8ヶ月間、2022年3月まで、このメンバーでアイディアをぶつけ、議論をし、いったい何社が産まれるのか、楽しみなキックオフとなりました。
初回のテーマは「起業家としてのマインドセットを知る」と題して、2つのテーマでグループワークを行いました。
起業家が起業する動機、キッカケとは
起業家として、起業から1年程度までの創業期に持っていたい必要とされるモノとは
これをわずか15分で議論し、整理し、発表までもっていくということをやりました。
3−4人のグループで議論することで、自分だけでは気づかないことに気づき、より具体的なイメージを共有することができます。
しかも、それを、限られた短い時間で頭フル回転です。
起業家がどういう人種なのか、創業期にどういった壁にぶちあたるのかを知るための事前の宿題も出しました。
「映画を一本見てくること」
『ソーシャル・ネットワーク』(原題: The Social Network)

Facebookの創業ストーリーを描いた本作は、大学の先輩にはアイディアを盗んだと訴えられ、共同創業者である親友にまで訴えられるという悲劇を中心に描かれます。
なぜ訴えられるほどのことになったのか?何かを失ってまで何を成し遂げたかったのか?
会社を創るのは数十万円で簡単にできますが、事業を興し、社会にインパクトを与えるような何かを成すのは本当に大変なことです。
壁にぶちあたり、泣きそうな時、ツライ時、何が自分を突き動かすのかを理解することなしに起業家を目指すのはとても不幸なことです。
起業家には、絶対にブレない、負けない、挫けないマインドが必要。
そんな初回のキックオフとなりました。
さて、次回以降、2回ほどにわたって、長崎市の具体的な課題を議論していきたいと考えています。
テーマは
長崎で起業する意義を考える
市場を検証するという第一歩を知る
1. 長崎で起業する意義を考える
「コッコデショ!」は長崎市の事業ですから。案外にこれは大事です。長崎だと有利なビジネスであると素晴らしいと思いますが、長崎が好きだからでも、長崎のためになる企業をつくりたいからでも問題ありません。
大事なのは、あなたがなぜ長崎にいたいのか。長崎には上場企業が一社もないわけですから、他の都道府県で上場するよりも何か問題があるのは間違いありません。それが何かはさておき、それをあなたが解決する必要はありませんし、そんなことに時間を使うのは起業にとっては無駄な時間です。
しかし、それでもなぜ長崎で起業するのか。自分なりの理由を見つけて欲しいなと思います。
だからこそ、まずは長崎を知ること。
そこからです。
2. 市場を検証するという第一歩を知る
「コッコデショ!」は、10年後に上場企業を長崎から出そうというプロジェクトです。あまりに小さい市場で勝負していては、いつまでたっても、どれだけ頑張っても上場はできません。
まずはものすごく大きくなくともよいと思いますが、年間に数億円は、創業から数年で売り上げることができるなという市場を選びましょう。
評価される市場の潜在性は次の3つの要素に分けられます。
潜在的な顧客が十分に多いこと(人数の絶対値)
顧客の数が急速に伸びること(市場の成長性)
顧客を取り込むチャンスがあること(実現性)
また、市場とは3層構造で語られることが多いです
TAM(Total Addressable Market) : 市場全体
SAM(Serviceable Available Market) : 自社の販売チャネルでリーチ可能な市場
SOM(Serviceable Obtainable Market) : 自社が現実的に販売可能な市場
これから考えるビジネスが、数億円の規模には達しないと理解するために数年を費やす必要はありません。まずは、手がけることにどれだけの価値が生じ得るのかを考えてみましょう。
ということで宿題は、
長崎市(長崎県でもよいです)で誇れるものを見つけ、それをビジネスにするとしたら、どれくらいのTAM/SAM/SOMが見込めるかを考えてくる。
アイディア一つで起業するのはとっても危険です。あなた達の将来のことを私は予想することはできませんが、一つ確かに言えることは、あなた達が想定した計画通りにスンナリとは絶対に行かないということです。
その時に、大事なのは対応する力。
アイディアを思考した経験がその時にいきます。知っている知識の数だけ、経験の数だけ、乗り越えた修羅場の数だけ、対応の幅は必ず広がります。
何か見つけてみてください。
私も何か考えてみよっと。
それでは、次回8月26日(木)にお会いできるのを楽しみにしています。
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